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前科がついた場合の公務員の資格制限

  • 文責:所長 弁護士 古田裕佳
  • 最終更新日:2023年10月2日

1 前科による資格制限

職業によっては、前科がつくと資格制限されるものがあります。

例えば、医師、公認会計士、公務員などが挙げられます。

以下、前科がついた場合の公務員の資格制限についてご説明します。

2 資格制限についての法律の定め

公務員には、国家公務員と地方公務員があり、それぞれ国家公務員法、地方公務員法に資格制限に関する規定があります。

前科との関係では、「禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者」が資格制限の対象となる旨定められています(国家公務員法38条1号、地方公務員法16条1号)。

ここでいう「禁固以上の刑」とは、死刑、懲役刑、禁固刑の3つが該当し、罰金、拘留、科料は該当しません。

また、「執行を受けることがなくなるまでの者」とあるため、懲役刑、禁固刑について執行猶予判決であったとしても、資格制限の対象から免れることはできません。

したがって、前科がついても罰金刑以下であれば資格制限には該当しません。

3 資格制限の可能性がある罪を犯した場合

仮に、資格制限の可能性がある罪を犯した場合には、ただちに弁護士に相談しましょう。

弁護人がついていれば、被害者がいる事案である場合、被害者との示談交渉に臨み、被害回復を図ること等で刑事事件化することを未然に防止するよう活動します。

また、刑事事件化した場合でも示談の成立等により量刑判断において考慮されるので、罰金刑にとどめるための重要な事情となります。

その他、検察官に対し、資格制限となった場合の不利益の大きさなどを説得的に記載した意見書等を提出することもあります。

4 刑事事件に詳しい弁護士に相談しましょう

公務員以外にも前科による資格制限があります。

しかも、公務員と異なり、禁固以上でなく、罰金以上の前科で資格制限とするものも少なくありません。

事案ごとに、資格制限の対象となるか、対象となる場合に回避するためにはどのように進めるかなど、早期に方針を決めておく必要があります。

したがって、お早めに刑事弁護に詳しい弁護士に相談されることをお勧めします。

弁護士法人心 岐阜事務所では、刑事弁護の経験が豊富な弁護士が対応しておりますので、お気軽にご連絡ください。

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